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千種の古城を確認する会

「奥西山さんぽ」で確認した石塔 NO.3

更新日:2020年3月21日

(3)「宝篋印塔」

 この石塔は「ほうきょういんとう」と云い、奈良や京都の五重塔と同じ意味をもった建造物(供養塔)です。最下に方形の「基壇」があり、上に同じく方形の「基礎」が置かれます。通常四面とも輪郭(縁取り)を巻き、中に「格狭間(こうざま)」という蓮の花を二つに裁断したよう な文様が刻まれます。この上が「塔身」と呼ばれる主体の石が積まれます。

 周囲四面ともに 「月輪」という円と、円内に「四方仏」の梵字が陰刻されています。この上には「笠」石が積まれますが、下二段・上五(六)段の段積みが施されています。四隅には「隅飾り突起」と言う馬の耳のような飾りも造られます。「笠」の上には「相輪(伏鉢・受花・九輪・受花・宝珠)」と呼ぶ一石で加工された彫刻物が建てられます。

 千種川流域には、南北朝時代から室町時代に至る石塔が、「宝篋印塔の宝庫」と呼ばれるほどに多く有ります。しかし、後世の台風や地震で壊れた石塔ばかりで、先ず「土井宝篋印塔」ほどの完形石塔は確認されていません。



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