(4)「宝篋印塔」
「文殊山 仙光寺」には境内に二基の宝篋印塔が現存します。この北側にある「仙光寺宝篋印塔A」は、基礎が二区に分かれて、各々輪郭(縁取り)を巻いています。
この造塔形式は「関東様式」で、建立した人々は祖先が関東出身の為に郷里を偲んで建てたと考えられます。
宝篋印塔による供養は個人で石塔を建てる場合もありますが、同意する人々が集団で建てる場合や自分で生前に建てる場合(逆修)もあります。
「仙光寺宝篋印塔A」は、関東地方出身御家人の子孫が、一族の祖先を供養するために、共同で建立(室町時代)したと考えています。ちなみに今のところ、関東形式の宝篋印塔は、兵庫県内では確認されていなく、唯一の存在と考えられています。
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